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経営理念とは?

経営理念は、創業者や経営者が考える経営を行う上で最も大切な信念や考え方、価値観を表したものです。

経営者の価値観や考え方が深くかかわるため、時代や経営者が変わるごとに経営理念も変わることがあります。

企業理念との違い

経営理念に似た言葉として、「企業理念」が挙げられます。

企業理念は、「企業がなぜ存在し、誰にどのような価値を提供するか」を表したものです。

経営理念とは違い、企業理念は基本的には変化せず、引き継がれていくものです。

経営理念を作る目的とメリット

一体感のある企業文化が醸成できる

経営理念により共通の価値観や方針が定まっていることで、経営者及 び社員が同じ方向を向いて行動することができ、企業全体で一体感が高まります。

例えば、経営理念が「常に改革を求め、チームワークを大切にする」であれば、管理職は革新的なアイデアを促進し、チームワークを強化する方針を従業員に示すことができます。

このような明確な方針により、従業員も会社の行動に一貫性を感じることができ、従業員間での理解・協力を得られることで企業全体の一体感が高まります。

ブランド力の向上が図れる

経営理念に基づいた行動により統一感がうまれ、それにより顧客からの信頼や共感を得ることができ、結果企業のブランド力向上につながります。

例えば、経営理念に「地球環境の保全と持続可能な開発に貢献する」と掲げている企業が、環境に配慮した製品を提供することで、行動の統一感がうまれ、顧客から信頼を得ることができます。

ポジティブなブランドイメージは、企業の競争力を高め、ブランドの認知度や価値を向上させることができます。

対外的に企業文化をアピールできる

経営理念は企業の文化や価値観を外部に向けてアピールすることもできます。

外部の目に留まりやすいホームページなどに経営理念を掲載しておけば、投資家や顧客などに企業文化を伝えることが可能です。

どのような価値観や考えで経営しているのかしっかり外部にアピールすることで、それらに共感した投資家や顧客を集め、結果として多くのサポートを受けることができるでしょう。

社員のモチベーションアップにつながる

経営理念があることで、社員ひとりひとりにとって「なんのために働いているのか」が明確になり、社員のモチベーションアップにつながります。

また、モチベーションが上がることで、より意欲的に業務に取り組むようになり、組織全体のパフォーマンスを向上させることができます。

人材の確保に有効となる

経営理念をホームページなどに掲載することで、それらに共感した人材を集めることができるでしょう。

経営理念に共感した人材を確保することで、入社後に「会社の方針と合わない」などのミスマッチが理由で退職してしまうということも防ぐことができます。

経営理念の作り方

会社の現在の文化を言語化する

経営理念を作るうえで、企業の特徴や強み、共通の価値観を言語化していきましょう。

そして、それらを「これから先も継続していきたいか」「大切にしていきたいか」を考え、ひとつひとつ整理します。

会社の将来あるべき姿や社会に及ぼす影響を言語化する

「10年後、会社はどうなっていたいか」「誰にどんな影響を与えたいか」などについて言語化することも重要です。

将来どんな姿になりたいかを考えることで、「それを叶えるために何を大切にすべきか」が明確になります。

簡潔かつ表現にまとめる

大切にしたいものが決まったら、簡潔でわかりやすく表現しましょう。

長文や専門用語を避け、誰もが理解しやすい言葉でまとめると、社員が理解でき浸透させやすくなります。

経営理念は社員と一緒に作ることも有効

経営者ひとりだけで考えるのではなく、役員や社員と一緒に考えることも一つの方法です。

社員と意見交換・ディスカッションを繰り返し、ブラッシュアップしていきましょう。

社員自身も一緒に考えることで、自分事ととらえることができ、より共感しやすい経営理念を作り上げることができます。

経営理念を社内に浸透させる方法

会社ホームページへの掲載

経営理念は会社のホームページなどで公開し、従業員だけでなく顧客や投資家などがいつでも見ることができる状態にしておきましょう。

これにより、企業の経営方針や価値観を多くの人に伝えることができます。

オフィスへの掲出

経営理念は社員への浸透がなによりも大切です。

経営理念をオフィス内の掲示板や壁などに掲示することで、従業員が日常的に目にする機会をつくりましょう。

これにより、経営理念が従業員の意識に定着し、業務に対する意欲やモチベーションの向上につながります。

人事評価の指標に取り入れる

経営理念を従業員の評価や昇進の指標として取り入れることで、経営理念の重要性を従業員に浸透させることができます。

従業員が経営理念に基づいて行動し、結果を出すことが評価されることで、経営理念が組織文化の一部となります。

有名企業の経営理念15選

セブンイレブンの経営理念

私たちは、お客様に信頼される、誠実な企業でありたい。

私たちは、取引先、株主、地域社会に信頼される、誠実な企業でありたい。

私たちは、社員に信頼される、誠実な企業でありたい。

（引用：セブン&アイ・ホールディングスHP）

トヨタの経営理念

一、上下一致、至誠業務に服し、産業報国の実を挙ぐべし

一、研究と創造に心を致し、常に時流に先んずべし

一、華美を戒め、質実剛健たるべし

一、温情友愛の精神を発揮し、家庭的美風を作興すべし

一、神仏を尊崇し、報恩感謝の生活を為すべし

（引用：トヨタ自動車HP）

三井住友銀行の経営理念

お客さまに、より一層価値のあるサービスを提供し、お客さまと共に発展する

事業の発展を通じて、株主価値の永続的な増大を図る

勤勉で意欲的な社員が、思う存分にその能力を発揮できる職場を作る

社会課題の解決を通じ、持続可能な社会の実現に貢献する

（引用：三井住友銀行HP）

明治安田生命保険相互会社の経営理念

確かな安心を、いつまでも

（引用：明治安田生命保険相互会社HP）

ナイキの経営理念

世界中のすべてのアスリート*にインスピレーションと革命を引く（*体ひとつあれば、誰でもアスリートだ）

（引用：ナイキHP）

ファーストリテイリングの経営理念

服を変え、常識を変え、世界を変えていく

（引用：ファーストリテイリングHP）

日本マクドナルドホールディングスの経営理念

当社は今後も持株会社としてハンバーガービジネスで培った資産を有効活用し、経営の効率化と機動性の強化を通して企業価値の向上を図ることにより、長期的かつ安定的なグループ企業の成長を図りたいと考えております。

（引用：日本マクドナルドホールディングスHP）

大東建託の経営理念

我が社は、限りある大地の再有効利用を広範囲に創造し、実践して社会に貢献する

（引用：大東建託HP）

味の素ヘルシーサプライの経営理念

私たちは、「食品・アミノ酸系の、日本から出発した世界企業」を目指す味の素グループの一員です。

私たちはアミノ酸を中心とした独自の事業を経営の柱とし、活力にあふれた企業を目指します。

私たちは”食””健康””美”を通して人々のよりよい生活に貢献します。

私たちはお客様、社会、社員、株主から深く信頼される企業を目指します。

（引用：味の素ヘルシーサプライHP）

京セラの経営理念

全従業員の物心両面の幸福を追求すると同時に、人類、社会の進歩発展に貢献すること。

（引用：京セラHP）

ANAの経営理念

安心と信頼を基礎に、世界をつなぐ心の翼で夢にあふれる未来に貢献します

（引用：ANA HP）

ブリヂストンの経営理念

使命：「最高の品質で社会に貢献」

心構え：「誠実協調」「進取独創」「現物現場」「熟慮断行」

（引用：ブリヂストンHP）

エプソンの経営理念

お客様を大切に、地球を友に、個性を尊重し、総合力を発揮して世界の人々に信頼され、社会とともに発展する開かれた、なくてはならない会社でありたい。

そして社員が自信を持ち、常に創造し挑戦していることを誇りとしたい。

（引用：エプソンHP）

ライオンの経営理念

愛の精神の実践

（引用：ライオンHP）

日本ハムの経営理念

１．高邁な理想をかかげ、その実現への不退転の意思をもって行動する。

２．人に学び、人を育て、人によって育てられる。

３．時代の要請に応えて時代をつくる。

４．品質・サービスを通して、縁を拡げ、縁あるすべての人々に対する責任を果たす。

５．高度に機能的な有機体をめざす。

（引用：日本ハムHP）

まとめ

今回は、経営理念について企業理念との違いや有名企業の事例などをご紹介しました。

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