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作成日:2025年04月15日  更新日:2025年04月15日

【2025年最新】契約書管理システムのおすすめ比較10選!会社規模別や料金の人気システムは?

「煩雑な契約書管理をシステム上で効率化したい」

「契約書管理システムを導入したいが、数が多すぎて選び方がわからない」

契約書管理システムは便利な存在ですが、数も多いため比較が難しいです。

自社に最適なサービスを選ぶためには、どういった点を意識すればよいのでしょうか。

この記事では、契約書管理システムの種類や選び方、メリットとデメリットなどを徹底的に解説します。

契約書管理システムの導入でお悩みの方は、ぜひ最後までお読みください。

契約書管理システムとは?どのような種類がある?

契約書管理システムとは、契約書を電子化して保管できるようにするシステムのことです。

契約書管理システムを使えば、紙の契約書を読み込んでシステム上で一括管理できるようになります。

また、更新期限に合わせてメールやアラートを配信したり、契約変更があった際に過去のバージョンを参照したりすることも可能です。

紙での契約書管理に限界を感じている場合は、契約書管理システムの導入がおすすめです。

契約書管理システムは契約書の保管を電子化できるシステム

契約書管理システムは、契約書を電子化して管理できるシステムのことです。

後ほど詳しく解説しますが、主に以下のような機能が搭載されています。

  • 紙の契約書の電子化
  • 契約更新に合わせたアラート・メールの配信
  • 変更履歴の管理
  • 契約書の作成や承認

紙で契約書を管理すると、どうしても紛失情報漏洩のリスクが生じます。

また、契約内容に変更があった際のバージョン管理も煩雑です。

実際、契約書管理システムを導入していない企業のうち41%が、「更新期限の見逃し」「バージョンの取り違え」などのトラブルを経験しているという調査結果もあります。

しかし、契約書管理システムではパソコン上で契約書を一括管理できるため、こうしたトラブルが起こりづらくなります。

紙のように紛失するリスクがありませんし、契約書ごとの変更履歴をあとから遡ることもできます。

最近では全社的なDX化の一環として、契約書管理システムを導入する企業も多いです。

スキャンして電子化したあとの紙契約書を、倉庫で保管してくれるシステムもある

契約書管理システムの中には、スキャン後の紙の契約書を倉庫で代理保管してくれるサービスも存在します。

例えばクラウドサインSCANでは、紙の契約書を段ボールに詰めて送るだけで、クラウドサイン上に保存した契約書と紙の契約書を一元管理してくれます。

スキャンも代行してもらうことができるので、紙の契約書が大量にある場合でも安心です。

また、日本パープルの「保護くん(まもるくん)」も、同様のスキャン・保管代行サービスを実施しています。

こちらはGPS搭載車両での運搬を徹底するなど、厳しいセキュリティ管理が特徴です。

契約書だけでなく、報告書などの重要書類も管理してくれるシステムもある

契約書に限らず、報告書や見積書、領収書、伝票なども一元管理できるシステムもあります。

代表的なものは、以下の5つです。

  • MyQuick……AIを活用して効率的に書類管理を実現
  • 楽々Document Plus……全文検索やワークフロー機能が充実
  • PROCENTER SaaS……他社ツールとの連携が得意
  • LegalForceキャビネ……簡単に全文をテキストデータ化
  • Documal SaaS……30年以上の豊富な実績

こうした総合的な管理システムを導入することで、総務や営業など、法務部以外の部門も効率的に書類管理できるようになります。

全社的なDX推進につながるため、システム導入に対する社内理解も得やすいでしょう。

契約書管理システムを導入した方が良い企業は?

以下に該当する企業は、契約書管理システムの導入がおすすめです。

特徴 具体例
契約書の数が多い企業 不動産業・金融業・製造業・商社など
契約書の更新が多い企業 サブスクリプションビジネス・リース業など
リモートワークが多い企業 IT企業・コンサルなど

契約書の数が多い場合、紙で管理すると紛失や情報漏洩のリスクが発生します。

不動産業や金融業など、大量の契約書が発生する業種は、契約書を電子化して一括管理することがおすすめです。

サブスクリプションのサービスを提供している場合など、契約書の更新が多い企業も契約書管理システムの導入がおすすめです。

契約書管理システムは契約書のバージョン管理が得意なので、契約更新に伴うミスを減らすことができます。

リモートワークが多い場合も、契約書管理システムの導入がおすすめです。

場所を問わず契約書にアクセスできるようになるため、自宅からでもスムーズに仕事を進められるようになります。

契約書管理システムの主な機能一覧

契約書管理システムには、主に以下の機能が搭載されています。

機能 内容
契約書の電子化 紙の契約書をスキャンして、ファイルとして保存する
管理台帳の自動作成 契約書から契約情報を抽出し、契約日や相手方ごとにまとめる
契約更新管理 契約更新に合わせて通知やメールを配信する
バージョン管理 各契約書ごとに変更履歴を保存する

このほか、電子契約サービスや外部ツールとの連携機能、承認機能などが搭載されている場合もあります。

契約書の電子化

契約書管理システムでは、紙の契約書を電子化して保存できます。

電子化するときの流れは、以下の通りです。

  1. 紙の契約書をスキャンするか、スマホで撮影する
  2. 画像やPDFファイルとしてシステムにアップロードする
  3. システムが自動でテキストを抽出し、内容を読み込む

単に画像やPDFファイルを保存できるだけでなく、内容を自動で読み込み、情報を整理してくれる点が特徴です。

最近ではOCRと呼ばれる技術の精度が上がっており、人が読むときとほとんど変わらない精度で情報をテキスト化してくれます。

管理台帳の自動作成

管理台帳の自動作成も、契約書管理システムの主な機能の一つです。

読み込んだ契約書の内容をもとに、以下のような項目をリストアップしてくれます。

  • 契約番号
  • 契約名
  • 契約の相手方
  • 契約締結日
  • 契約の開始日と終了日、更新日
  • 契約金額

契約締結日順に契約を並び替えて表示したり、契約の相手方で絞り込んで表示したりすることも可能です。

あとから契約書の内容を確認する必要が生じた際には、素早く目的の契約書を見つけることができます。

契約更新管理

契約更新管理とは、契約更新に合わせて通知やメールを配信してくれる機能のことです。

契約書の数が多くなると、契約の更新期限や満了日を見逃してしまうことがあります。

契約書管理システムでは重要な期日の前にアラートを受け取ることができるため、意図せぬ契約の解約や更新を防ぐことができます。

例えば「LegalForceキャビネ」では、「契約終了の3ヶ月前」といった具合に、通知を受け取るタイミングを柔軟に設定可能です。

「MyQuick」も、自動更新の有無などに応じて通知を出し分けることができます。

バージョン管理

多くの契約書管理システムには、契約書のバージョン管理機能も搭載されています。

バージョン管理とは、契約書の変更履歴を保存する機能のことです。

バージョン管理機能があるシステムを用いることで、契約内容に変更があった際に「誰がいつ何を変更したのか」を一目で把握できます。

また、バージョン管理機能があれば、過去の書類との取り違えも起こりづらいです。

WordやPDFで契約書を管理していると、「うっかり間違ったファイル名をつけていた」といったミスが起こり得ます。

契約書管理システムではバージョンがわかりやすく表示されるため、こうしたミスが起こりづらいです。

紙の契約書を手動で管理するデメリット

紙の契約書を手動で管理することには、多くのデメリットがあります。

まず、オフィスや倉庫に広い保管場所が必要です。

また、どんなに整理して保管したとしても、必要な契約書を見つける際には時間がかかります。

さらに、日本は災害大国とも呼ばれるほど自然災害が多い国です。

台風や地震によって、契約書が汚損するリスクも否めません。

DX化が進むにつれ、紙の契約書を手動で管理するデメリットはますます顕在化しています。

広い保管場所が必要になってくる

紙の契約書を保存するためには、広いスペースが必要です。

契約書は、法令によって以下のように保管期間が定められています。

  • 賃貸契約書……5年(宅地建物取引業法施行規則第18条)
  • 雇用契約書……5年(労働基準法第109条)
  • 請負契約書・委託契約書……10年(会社法第432条)
  • 建設業に関する契約書等……10年(建設業法施行規則第28条)

しかし、5年〜10年分の書類を保存できるスペースを確保することは簡単ではありません。

今は問題なく管理できていたとしても、事業拡大に伴ってスペースが足りなくなる可能性もあります。

加えて、フォルダなどの事務用品やキャビネット、倉庫の用意にもコストが必要です。

外部の書類保管サービスを利用するパターンもありますが、こちらも自社管理と同等かそれ以上のサービス利用料が発生します。

過去の契約書を見直す作業が大変

紙で契約書を管理する場合、過去の契約書の見直しにも手間がかかります

例えば契約締結後に、法律改正によって契約内容に一部変更が生じる場合があるでしょう。

このとき、紙の契約書から更新が必要なものを探し出すためには多くの時間が必要です。

また、最近ではリモートワークを導入している企業も多いです。

契約書が紙で管理されていると、「過去の契約書を見るためだけに出社する」といった非効率な業務が生じてしまいます。

紙の契約書だと劣化・汚損する恐れがある

紙の契約書には、どうしても以下のような劣化や汚損のリスクが伴います。

  • 契約書を開けるときに、封筒ごと破いてしまう
  • コーヒーで契約書の一部を汚してしまう
  • 台風や地震、火災によって散逸する
  • 直射日光によって黄ばんでしまう

不注意によって契約書を汚損すると、相手方にも迷惑をかけることになります。

台風や地震などはめったに起こらないように思えますが、5年〜10年以上も契約書を保管し続けることを考えれば、決して無視できるリスクではありません。

契約書管理システムを導入するメリット

契約書管理システムを導入すると、先ほど解説した紙の契約書のデメリットを一挙に解決することができます。

契約書の保管場所を削減できますし、一度作成した契約書をあとから検索することも容易です。

また、契約書管理システムから通知を受け取ることで契約の更新漏れを防げるなど、紙の契約書にはないメリットもたくさんあります。

契約書作成に関する業務を削減できる

契約書管理システムを利用すると、契約書の作成に関する業務を削減できます。

契約書を紙で作成する場合、書類の押印やコピー、整理などに何かと手間がかかります。

また、担当者が異なる契約書がある場合には、契約書の保管場所が分散し、必要な情報を見つけづらくなりがちです。

契約書管理システムでは、こうしたトラブルが起こりません。

契約書をシステム上で一元管理できるので、契約書の承認や確認にかかる時間が大幅に削減され、業務が効率化します。

また、契約書管理システムの中には、フォーマット作成機能や契約書の自動作成を備えたものもあります。

これらを活用すれば、さらに効率的な契約書の作成が可能です。

容易に過去の契約書を検索して見返すことができる

過去の契約書からの検索が容易になる点も、契約書管理システムのメリットです。

多くの契約書管理システムには、以下のような検索機能があります。

  • 全文検索機能
  • 相手方・契約日などの並び替え・絞り込み機能
  • タグ付け機能

全文検索機能は、「〇〇株式会社」「〇〇事業所」といったキーワードを契約書の中から検索する機能です。

これを使えば、例えば特定の取引先に関連する契約書をリストアップできます。

また、相手方や契約日、契約終了日によって契約書を絞り込んで表示することもできます。

例えば契約終了間近の相手方にコンタクトを取りたい場合、「契約終了まで3ヶ月未満の契約書のみを表示する」といったことが可能です。

このほか、担当者や契約の規模によってタグ付けできる機能が搭載されているものもあります。

契約書を保管する場所を削減できる

契約管理システムを用いれば、契約書を保管するためのスペースを確保する必要がありません。

紙の契約書を管理する場合と比較すると、以下のようにメリットは歴然です。

紙の契約書 契約書管理システム
発生する費用
(金銭的コスト)
倉庫代
印刷代
事務用品の購入費
外部保管サービスの利用料
システム利用料のみ
管理業務
(時間的コスト)
定期的な整理が必要
オフィス移転などに伴う運搬も
ほとんどなし

金銭的・時間的コストの両面から、契約書の電子化には大きなメリットがあります。

契約書の内容が外部に流出するリスクを削減できる

契約書の内容が流出するリスクを軽減できることも、契約書管理システムの大きなメリットです。

契約書管理システムでは、以下の方法で契約書のセキュリティを担保できます。

  • アクセス権限の設定
  • パスワードによる保護
  • ログの管理

多くのシステムでは、「編集者」「閲覧者」などの管理権限を細かく設定できるようになっています。

誰がどの契約書を見ることができるのかを管理できるため、意図せぬ人に契約内容を知られるリスクを減らすことが可能です。

また、紙で契約書を管理していると、「契約書をカバンごと紛失してしまった」といったトラブルも起こり得ます。

システム上での管理であれば、こうした不注意による外部流出も防止できるのです。

更新期限が近い契約書・契約内容を通知してくれる

契約書管理システムでは、契約書の更新に合わせて通知やアラートを出してくれます。

例えば「更新期限日の1週間前にメールを送信する」といった設定をしておけば、「うっかり更新し忘れていた」といった事態も起こりません。

MyQuickなど一部のシステムでは、「月初にまとめて通知する」「複数回に渡って通知する」といった特殊な通知にも対応しています。

契約書管理システムを導入する際の注意点・コスト

契約書管理システムは大変便利な存在ですが、導入時にはいくつかの注意点があります。

まず、導入する際には初期費用がかかることが一般的です。

また、システム操作は複雑なものも多く、担当者が操作を覚えるまでに時間がかかるケースも少なくありません。

契約書管理システムを導入する前に、あらかじめ対策を立てておきましょう。

初期導入費用がかかる

契約書管理システムには、初期導入費用が必要になる場合があります。

代表的な契約書管理システムの初期費用は、以下の通りです。

サービス名 初期費用(税別)
MyQuick 0円〜300,000円
kintone 100,000円
楽々Document Plus Cloud 300,000円

自社サーバーで動かすオンプレミス型のシステムを採用する場合、初期費用が特に高額となる傾向があります。

紙の契約書のデータ移行を依頼する場合は、さらに追加で数十万円の費用が必要です。

対策としては、クラウド型のシステムを採用することが考えられます。

例えばクラウドサインやHubble、WAN Signといった代表的なクラウド型のシステムは、すべて初期費用が無料です。

社員数が100人程度の規模であれば、クラウド型でも十分対応できます。

システム導入時は担当者が操作を覚える必要がある

システムを導入する際には、担当者が操作に慣れるまでに時間がかかる場合があります。

社員のITリテラシーにバラつきがあると、システム導入後に業務スピードが落ちてしまうことも多いです。

また、操作ミスによって取引先に迷惑をかけてしまう可能性もあるでしょう。

システム導入時には、以下のような工夫が重要です。

  • システム導入時に研修を実施する
  • マニュアルや動画で操作方法を説明する
  • できる限り直感的に操作できるシステムを採用する

研修やマニュアルで操作方法を伝えることで、業務効率の一時的な低下を防ぐことができます。

契約書管理システムの中には無料トライアルを用意しているものも多いため、トライアル期間を活用して使いやすさを確認するのも手です。

契約書類が多いとその分のシステム利用料も増える

契約書類が多い場合、契約書管理システムの利用料は高額になる傾向があります。

特に、クラウド型のシステムを採用する場合は注意が必要です。

多くのクラウド型システムでは、以下のような料金体系を採用しています。

  • 月額基本料金+従量課金
  • アカウント数に応じた課金

例えばMoney Forward クラウド契約だと、以下のように課金されます。

基本料金 月額2,980円〜
従量課金 1名につき月額300円(4名以上の場合)
オプション料金 オプションの利用状況に応じて課金

担当者の数や契約書類の数が多い場合は、予算オーバーにならないように注意しましょう。

事前に料金体系をよく確認して、自社でどの程度システムを使うのかを見積もっておくことが大切です。

過去の契約書の数を数えて、料金をシミュレーションすることもおすすめです。

高いセキュリティが必要になるので対策コストが多くかかる

契約書管理システムを利用する場合、セキュリティ対策が必要です。

セキュリティのコストは、オンプレミス型とクラウド型で異なります。

セキュリティ対策 セキュリティのレベル
オンプレミス型 自社で行う 自社の技術者のスキルに依存する
クラウド型 主にベンダーで行う 一定のセキュリティレベルを維持できる

大企業や金融業、官公庁などの本格的なセキュリティ対策が必要なケースではオンプレミス型を採用する傾向がありますが、オンプレミス型だからといって一概にセキュリティリスクが低いわけではありません。

オンプレミス型の安全性は担当者のスキルに依存するため、クラウド型のほうが安定してセキュリティ維持できるケースもあります。

いずれにしても、紙で契約書を管理する場合とは異なるセキュリティ対策が必要になる点を頭に入れておきましょう。

契約書管理システムを比較する際のポイント

契約書管理システムを比較する際のポイントは、以下の5つです。

  • 機能と料金
  • 電子契約サービスの有無
  • 外部サービスとの連携
  • セキュリティレベル
  • 権限設定

上記の5つを意識すると、自社が求めている契約書管理システムの要件が分かり、最適なサービス選定につながります。

機能や料金面だけでなく、電子契約サービスや外部サービスとの連携などを総合的に考慮することが大切です。

自社の規模に見合った機能・料金か?

契約書管理システムを選定する際には、まず自社の規模にあったものを絞り込みましょう。

その際には、必要な機能を洗い出すことがおすすめです。

以下のチェックリストを用いて、自社が契約書管理システムに何を求めているのか確認してみてください。

  • 管理する予定の契約書は何枚程度か?
  • 今ある紙の契約書スキャンは必要か?
  • システム導入後も紙での契約を続けるか?
  • システム上で契約書の承認作業を行いたいか?
  • 英文対応は必要か?

また、自社にあった料金体系のものを選択することも重要です。

以下の基準を参考にしてください。

社員数 おすすめのシステム
50名未満 クラウド型・従量課金制
50名以上500名未満 クラウド・オンプレミスどちらも可
500名以上 オンプレミス型・月額固定料金

例えば社員数が50名未満の企業で、初期費用が30万円以上かかる本格的なオンプレミス型のシステムを導入しても、オーバースペックとなってしまいます。

各社は導入実績なども公開しているので、自社に近い規模の導入事例があるサービスを検討してみてください。

自社にとって電子契約サービスも付帯した方が良いか

電子契約サービスの有無も、契約書管理システムを選ぶ際に検討すべき点の一つです。

契約書管理システムには、電子契約サービスが付帯しているものもあります。

電子契約サービスには以下のようなメリットがあるため、うまく活用できればとても便利です。

  • 紙の契約書を取り込む手間が発生しない
  • リモートでも契約できるようになる
  • 収入印紙が不要なので、経費削減になる

ただし、無条件に電子契約サービスが付帯しているものを選べばよいというわけではありません。

電子契約サービスが付帯しているシステムは、料金も高額です。

せっかく電子契約サービスを導入しても、「取引先の都合で、結局紙の契約書を使っている」となっては時間も費用も無駄になってしまいます。

自社で電子契約サービスを活用できそうかどうかを、サービス選定前によく確認しておくことがおすすめです。

外部サービスと連携できるか

契約書管理システムを選ぶときは、外部サービスとの連携が充実しているかどうか確認しましょう。

契約書管理システムと連携できると便利なサービスには、以下が挙げられます。

サービス 連携するメリット
電子契約サービス クラウドサイン、DocuSign 契約の締結から管理までを一元化できる
営業支援・CRM Salesforce 営業活動と契約情報を紐づけることができる

営業時に過去の契約情報をスムーズに参照できる

チャット・ビデオ通話ツール Slack、Microsoft Teams 契約更新が近づいた際の通知を受け取ることができる

特に、普段の社内のコミュニケーションをSlackで行っている場合には、契約更新のお知らせがSlack上で配信できると大変便利です。

Slackと連携できる契約書管理システムには、次のようなものがあります。

  • Money Forward クラウド契約
  • Hubble
  • ContractS CLM

搭載されているセキュリティレベルが高いか

契約書管理システムを選定する際には、セキュリティレベルも重要なポイントです。

契約書には、企業が扱う情報の中でも特に機密性の高い内容が多く含まれています。

情報漏洩が発生すると取引先に大きな迷惑がかかる場合もあるので、セキュリティにはこだわりましょう。

システムのセキュリティレベルを見極めるためには、以下のような認証を取得しているかどうかが判断基準となります。

  • ISO/IEC 27001(ISMS・総合的な情報セキュリティ認証規格)
  • ISO/IEC 27017(セキュリティに特化した認証)
  • ISO/IEC 27701(個人情報保護に特化した認証)

例えばクラウドサインやLegalForceキャビネは、ISO/IEC27001とISO/IEC27017の両方を取得しています。

社内ユーザーごとに細かく権限を設定できるか

契約書管理システムを選ぶ際には、ユーザーごとに細かな権限を設定できるかどうかも確認しましょう。

システム上で契約書を管理すると、契約書へ簡単にアクセスできるようになります。

システム上で各アカウントに権限を割り振らなければ、紙の契約書を社内に張り出しているようなものです。

契約書ごとに、以下のような管理権限の設定が行えるかチェックしましょう。

  • 閲覧権限
  • 編集権限
  • ダウンロードの可否

クラウドサインやHubbleといった代表的なシステムでは、多くの場合こうした権限が細かく設定できます。

ただし、システムによって対応している細かさや権限管理の仕組みは微妙に異なるため、あらかじめチェックしておくことがおすすめです。

おすすめの契約書管理システム比較ランキング

DocuSign CLM

DocuSign CLM

引用:契約ライフサイクル管理システム | Docusign CLM

運営会社 ドキュサイン・ジャパン株式会社
料金形態 ユーザーごとの従量課金制
料金(Personal) 1,800円/月
料金(Standard) 5,500円/月
料金(Business Pro) 7,900円/月

DocuSign CLMは、契約書の作成からレビュー、交渉、締結、保管、検索、分析、更新などの契約に関する全ての業務を自動的に行なってくれるシステムです。

手作業で行なっていた契約書のレビューなどを自動化でき、法務部門の承認フローも社内で柔軟に設定ができるため、契約フローに時間を割くことなくスムーズに締結まで進めることができるでしょう。

契約期限のリマインド通知機能もあるため、契約の更新漏れを防ぐことができる点も評価が高いポイント。

海外発の契約書管理システムですが、ISO 27001やSOC2 Type2など国際認証に準拠した堅牢なセキュリティ基盤で運用されており、安心して利用できる点も特徴です。

【DocuSign CLMの特徴】

  • Salesforce などのシステムデータを新規の契約書へ自動入力
  • 簡単に柔軟なワークフローを構築できスムーズに契約を進められる
  • AI活用で契約書レビューを効率化できる

Hubble

Hubble

引用:Hubble(ハブル) | 契約書管理クラウドサービス

運営会社 株式会社Hubble
料金形態 月額費用+オプション費用
料金 要問い合わせ

Hubbleは、契約書の作成から社内レビュー・締結後の保管まで一貫して行うことができる契約書管理クラウドです。

Slack・Teamsなどの社内コミュニケーションツールやクラウドサイン等の電子契約サービスとのAPI連携にも対応しているので、部署ごとのコミュニケーションエラーも防ぎやすいです。

契約書修正段階の全バージョンを自動で保存してくれ、締結版と社内最終版が一致しているかどうかも確認してくれるため、契約書チェックにかけるコストを大幅に削減できるでしょう。

JIIMA認証を取得しており、改正電子帳簿保存法にも完全対応済みなので、コンプライアンスの面でも安心して利用できます。

【Hubbleの特徴】

  • 契約書作成・チェックにかける時間を大幅に削減
  • SlackやTeamsなどのチャットツールと連携でき社内コミュニケーションを取りやすい
  • 事業部門と法務部門の齟齬をできるかぎり減らせる

ContractS CLM

ContractS CLM

引用:ContractS CLM(コントラクツ CLM)| ContractS株式会社

運営会社 ContractS株式会社
料金形態 初期費用+月額費用+オプション費用
料金 要問い合わせ

ContractS CLMは、契約書の作成・レビュー・承認から締結、更新、保管・管理まで、契約業務をワンストップで最適化する国産のクラウドサービスです。

手動作業に比べムダな契約業務を排除したワークフローにより、契約締結までにかかる時間を短縮し、大量の契約書も一括作成や一斉締結依頼機能で効率よく処理できます。

Slack連携の通知機能や契約書台帳の自動生成機能により、契約関連情報を集約・蓄積して更新漏れなどの機会損失も防止することができるでしょう。

ISO 27001を認証を取得しており、SAML認証(シングルサインオン)に対応するなどセキュリティ面でも安心して導入することができます。

【ContractS CLMの特徴】

  • 契約書の作成から管理までワンストップで自動化
  • 人力による無駄な工程を減らしスピーディーな契約締結を実現
  • 締結済み契約書を集約することでガバナンス強化が可能

ConPass

ConPass

引用:契約管理DX ConPass[コンパス] | 株式会社日本パープル

運営会社 株式会社日本パープル
料金形態 要問い合わせ
料金 要問い合わせ

契約管理DX ConPassは、紙と電子の契約書をクラウド上で一元管理し、煩雑な契約業務の工数を大幅に削減する国産サービスです。

ConPassは主に官公庁や大手企業の文書・情報管理をおこなってきた会社で、契約書など重要な書類を管理するという点においてはプロフェッショナルともいえます。

契約書PDFをアップロードするだけでAIが契約内容を自動で読み取って管理台帳を作成してくれるため、コストのかかる台帳作成作業を大幅に削減することができます。

さらに、契約更新期限の通知機能により更新漏れ・期限切れを防止でき、紙契約書のスキャン代行から原本保管まで丸ごと任せられるため社内の契約書管理工数を実質ゼロにできます。

ISMS(ISO/IEC 27001)認証およびプライバシーマークを取得済みで、リスク管理やセキュリティ面でも信頼できるサービスです。

【ConPassの特徴】

  • 契約書PDFを入れるだけでAIが台帳自動作成
  • 期限通知で契約更新の漏れを防止
  • 紙契約書のスキャン〜原本保管まで代行してくれる

クラウドサインSCAN

クラウドサインSCAN

引用:クラウドサイン SCAN | クラウドサイン

運営会社 弁護士ドットコム株式会社
料金形態 月額費用
料金(Lightプラン) 10,000円/月
料金(Corporateプラン) 28,000円/月

クラウドサインSCANは、国内導入社数No.1の電子契約サービス「クラウドサイン」の系列サービスで、紙の契約書をまとめてデータ化してクラウド上で一元管理できるサービスです。

紙契約書を送るだけで、面倒なスキャン作業や契約書情報の入力までを全て代行してくれ、クラウドサイン上に契約書データを自動登録してくれます。

弁護士監修のサービスで、ISO 27001などの認証も取得済みのためセキュリティ面でも安心して利用できるでしょう。

【クラウドサインSCANの特徴】

  • 紙の契約書の電子化をすべて代行
  • 取引先名や日付など契約情報も自動入力
  • 紙契約と電子契約を同じ場所で一元管理

Money Forward クラウド契約

Money Forward

引用:ワンストップ契約管理サービス – マネーフォワード クラウド契約

運営会社 株式会社マネーフォワード
料金形態 月額費用
料金(契約締結のみ) 2,980円/月(年払い)
料金(フル機能版) 要問い合わせ

Money Forward クラウド契約は、契約書の作成から社内申請・承認、契約締結、保管・管理までクラウド上で完結できる契約管理システムです。

電子契約に限ったプランであれば月2,980円と比較的低額で利用することができ、契約書の保管や検索など最低限の機能も利用することができます。

紙の契約書と電子契約書をまとめて一元管理でき、Salesforceなどの外部サービスや他のマネーフォワードサービスと連携が可能なため、契約情報を他のバックオフィス業務と一体的に管理できます。

全ての電子契約に10年有効の長期署名を付与するなど法務面の対応も万全で、安心して導入できるでしょう。

【Money Forward クラウド契約の特徴】

  • 法務相談から管理までを一貫してサポートしてくれる
  • Salesforceなどの外部サービスとも連携可能

電子印鑑GMOサイン

GMOサイン

引用:電子契約なら電子印鑑GMOサイン

運営会社 GMOグローバルサイン・ホールディングス株式会社
料金形態 月額費用
料金(契約印&実印プラン) 税込9,680円/月

350万社以上が導入する国内最大級の電子契約・契約書管理システムです。

契約印タイプ(立会人型)と実印タイプ(当事者型)の2種類の電子署名を使い分けられるため、契約内容や相手に応じて法的効力の高い締結が可能になります。

契約書の名称や相手先、締結日、有効期限などで素早く検索でき、閲覧・操作権限も細かく設定可能と、締結後の契約書も安全に管理できるでしょう。

他社の電子契約サービスで締結した契約書もまとめて保管できるため、システムの乗り換えを検討してる会社にもおすすめ。

電子契約の導入で印紙税や郵送コストを削減し、バックオフィス全体のコストダウンと業務効率アップを目指すことができます。

【電子印鑑GMOサインの特徴】

  • 契約印・実印の2タイプ電子署名
  • 税法準拠の検索機能を標準搭載
  • 350万社以上の導入実績

LegalForceキャビネ

legalforce-cabinet

引用:【公式】LegalForceキャビネ(リーガルフォースキャビネ) 

運営会社 株式会社LegalOn Technologies
料金形態 初期費用+月額費用
料金(契約印&実印プラン) 要問い合わせ

LegalForceキャビネは、締結済み契約書のPDFをアップロードするだけでAIが内容を解析し、契約日や当事者名などを自動抽出して管理台帳を生成してくれます。

クラウドサインやGMOサインとの連携による電子契約データの一元管理機能や、契約更新期限が近い契約のリマインド機能やもついており、契約書関連の業務フローを大幅に効率化することができるでしょう。

人為ミスや属人管理を可能な限り減らし、誰でも漏れなく契約を管理できるようにするシステムなので、締結する契約数が多い企業におすすめです。

【LegalForceキャビネの特徴】

  • AIが契約書を自動解析・台帳生成
  • 更新期限通知で契約漏れ防止
  • 電子契約サービスとシームレス連携

OPTiM Contract

OPTiM Contract

引用:OPTiM Contract | AIで契約書の管理コスト・リスクを削減

運営会社 株式会社オプティム
料金形態 月額費用
料金(スタータープラン) 税込10,978円/月
料金(ビジネスプラン) 税込49,800円/月
料金(コーポレートプラン) 税込69,800円/月
料金(エンタープライズプラン) 要問い合わせ

OPTiM Contractは、基本的な契約書管理のみであれば月額1万円から利用できるコストパフォーマンスの高い契約書管理システムです。

契約書をドラッグ&ドロップでアップロードするだけで、AIが契約書名・取引先・締結日・終了日・自動更新有無を自動抽出して台帳登録してくれます。

フォント埋め込みのない画像PDFや傾いたスキャン、手書き文字が混じった契約書でもOCRで正確に読み取れるため、過去の紙契約も漏れなくデータ化できる点が好評。

電子帳簿保存法の定める検索要件を満たした強力な検索機能も備えているため、確認が必要な契約書もすぐに検索して閲覧することができます。

【OPTiM Contractの特徴】

  • 月額1万円ほどで導入可能
  • AI-OCRで紙契約も自動データ化
  • 終了期限の自動通知あり

Contract One

Contract One

引用:Contract One | 現場の習慣を変える、契約データベース

運営会社 Sansan株式会社
料金形態 初期費用+月額費用
料金 要問い合わせ

Contract Oneは、名刺管理サービスで知られるSansanが開発した契約業務関連のクラウドシステムです。

電子契約書はもちろん、紙の契約書もスキャンしてクラウドに取り込み、必要に応じて契約書の原本保管サービスも利用できるため、電子契約と紙での契約書が混在している会社でも利用しやすいでしょう。

契約書の関連付け機能で取引履歴を把握することもできるため、部署や拠点を問わず契約情報を共有し、対応漏れやビジネス機会の損失も減らすことができます。

【Contract Oneの特徴】

  • 電子・紙の契約書を一元管理
  • 契約書間の関連付けで履歴把握
  • 部署横断で契約情報を共有化

契約書管理システムの導入検討時によくある質問

最後に、契約書管理システムを導入する際によくある質問へまとめてお答えします。

契約書管理システムの導入時には、ぜひ参考にしてください。

無料で利用できる契約書管理システムはある?

契約書管理システムの中には、無料で利用できるものもあります。

代表的なものは、以下の通りです。

サービス名 無料プラン 無料トライアル
クラウドサイン
Hubble
OPTiM Contract
Money Forward クラウド契約

クラウドサインは、契約書の送信や保管、管理などの基本機能を無料で利用できる「フリープラン」を提供しています。

無料で契約書管理を始めたい場合は、クラウドサインが最もおすすめです。

ただし、契約書の件数や利用人数に制限があります。

Hubbleは、一部の機能を無料で利用できる「お試しPlan」を用意しています。

管理台帳の作成や更新期限通知ができないなどの制限が多いですが、気軽に試してみたい場合にはこちらもおすすめです。

OPTiM ContractやMoney Forward クラウド契約には無料プランがありませんが、どちらも1ヶ月の無料トライアルを実施しています。

契約書管理システムの料金相場は?

契約書管理システムの料金相場は、以下の通りです。

初期費用 月額費用
クラウド型 0円 3,000円〜30,000円
オンプレミス型 100,000円〜300,000円 20,000円〜100,000円

クラウド型の契約書管理システムは、初期費用がかからないものが多いです。

月額費用は契約書の数や利用人数に応じた従量課金が主流で、概ね3,000円〜30,000円の範囲におさまります。

1人あたりの契約にかかる月額費用は、200円〜400円程度が一般的です。

オンプレミス型の場合は、初期費用が100,000円〜300,000円ほど必要になります。

月額費用もクラウド型より高額ですが、従量課金ではなく定額制のものが多いです。

電子契約と契約書管理を同時におこなえるシステムはある?

電子契約と契約書管理を同時に行えるシステムも存在します。以下のようなサービスが代表的です。

  • ContractS CLM
  • ConPass
  • 電子印鑑GMOサイン

こうしたサービスでは、契約の承認やテンプレートを用いた作成を効率的に行うことができます。

契約の締結から管理までを一元管理したい場合は、こうした一体型のサービスを選択肢にいれることがおすすめです。

すでに締結している紙の契約書を今から電子化して保存できますか?

紙の契約書を電子化して保存できるサービスもあります。

多くの契約書管理システムは、画像やPDFファイルによる契約書のインポートに対応しています。

手元に紙の契約書がある場合には、それらを撮影して取り込むことも可能です。

なお、紙の契約書の量が膨大な場合は、契約書のスキャンを代行してもらえるサービスを利用してみてください。

例えば記事の前半でも紹介した「クラウドサインSCAN」では、紙の契約書を段ボールで送るだけで、内容をシステムに一括で登録してくれます。

おすすめの契約書管理システム|まとめ

契約書管理システムについて、基本的な機能や導入時のポイント、おすすめのランキングを紹介しました。

DX化を進めるうえで、契約書の管理が課題になっている企業は少なくありません。

記事の前半でも解説した通り、紙の契約書を管理することには多くのデメリットが存在します。

ぜひこの機会に、契約書管理システムを用いた契約書の電子化を検討してみてはいかがでしょうか。

この記事が、契約書管理システムを選ぶ際の参考になれば幸いです。

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